
ミールトッパーとは?
愛犬のごはんに、何かをひとつ添える。それだけのことなのに、食べ方が変わることがあります。ごはんの器が置かれる前から、犬の鼻はもう働き始めています。
私たちの愛犬、ウミもそのひとり。きちんとお座りをして、じっと手元を見つめながら、ごはんが運ばれてくるのを待っています。
アメリカやイギリスでは、主食に添える食材や食品のことを「ミールトッパー (Meal Topper) 」と呼びます。フリーズドライのお肉やグレービーソース、粉末タイプのミックス、あるいは手作りのものなどがあります。
ミールトッパーは、主食を置き換えるものではなく、いつものごはんに少しだけ添えるもの。香りや風味、食感に変化を加え、毎日の食事をより楽しめるようにするためのアイデアです。
名前は新しくても、昔からの習慣
「ミールトッパー」という名前は新しく聞こえるかもしれませんが、その考え方は決して新しいものではありません。
日本でも、ドライフードを温かいボーンブロスでふやかしたり、手作りのごはんを少しだけ添えたりすることは、多くのご家庭で昔から行われてきました。
「ミールトッパー」という呼び方は海外で広まりましたが、その習慣そのものは、日本でも昔から親しまれてきました。
ミールトッパーとおやつの違い
このふたつは、同じような意味で使われることもありますが、実際には役割が少し異なります。
おやつは、食事と食事の間に、ごほうびやトレーニングの一環として与えるものです。
一方、ミールトッパーは、食事の時間に主食へ混ぜたり、上に添えたりして与えるものです。商品によっては、そのままおやつとして楽しめるものもありますが、本来の役割は、いつもの食事をよりおいしく、より豊かにすることです。
大切なのは、ミールトッパーは主食を置き換えるものではなく、あくまでも主食に添えて楽しむものだということです。
愛犬がミールトッパーに反応する理由
愛犬が「おいしい」と感じる理由には、香りや食感、味など、さまざまな要素があります。
2024年に発表された『Journal of Food Science』のレビューでは、犬は食べ始める前から香りによって食べものを評価しており、においが食欲や嗜好性に大きく関わっていることが報告されています(Calderón, White & Seo, 2024)。
とはいえ、すべての愛犬が同じものを好むわけではありません。2018年にベルン大学で行われた研究では、16頭の犬に、いつものごはんとは異なる種類のごはんを繰り返し選ばせたところ、変化を好んだ犬が6頭、いつものごはんを好んだ犬が6頭、どちらにもはっきりした好みを示さなかった犬が4頭でした(Bremhorst et al., 2018)。
人にも食べ物の好みがあるように、愛犬にもそれぞれ好みがあるということです。
ミールトッパーは、まったく新しい食事に変えるというより、いつものごはんに小さな変化を添えるもの。その変化によって、愛犬にとって毎日の食事がもっと楽しいものになることでしょう。
どんな愛犬にミールトッパーが向いている?
愛犬の個性は一頭一頭異なります。健康面で気になる場合は、かかりつけの獣医に相談したうえで取り入れると安心です。
そのうえで、ミールトッパーは幅広い愛犬にとって、食事を楽しむきっかけになることがあります。
食欲が落ちてきたシニア犬や、好き嫌いの多い愛犬にとっては、食事への関心を引き出すきっかけになることがあります。また、フードを切り替える際に、新しい食事へ少しずつ慣れていく手助けになることもあるでしょう。
一方で、「もっと食事を楽しんでほしい」という理由から、ミールトッパーを取り入れる飼い主さんもいます。
人と同じように、愛犬にとっても食べることは毎日の楽しみのひとつ。ミールトッパーは、その楽しみに、ほんの少しの変化を添えるための存在なのかもしれません。
ミールトッパーの例
ミールトッパーにはさまざまな形があり、市販のものから手作りのものまで、愛犬に合わせて選ぶことができます。
市販のミールトッパー
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レトルトパウチタイプのミックス
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フリーズドライのお肉や内臓
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グレービーソースやブロス
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水で戻す粉末タイプ
手作りのミールトッパー
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茹でたり蒸したりした野菜
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小さく切ったプレーンな調理済みのお肉
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冷まして濾したボーンブロス
どちらを選んでも、原材料が明確で、できるだけシンプルな素材から作られたものを選ぶことが大切です。少量を毎日の食事に添えるものだからこそ、素材そのものの質や香りが、愛犬の食事体験を左右します。
内臓など香りの豊かな食材や、野菜や果物に含まれる自然な甘みは、多くの愛犬が興味を示す要素のひとつです。自然の中で育った食材が持つ豊かな香りや味わいは、愛犬の毎日の食事に小さな楽しみを添えてくれます。
与え方、量と温度
ミールトッパーは、あくまでいつもの食事に添えるもの。主食とのバランスを考え、愛犬の体格や食事量に合わせて少量から取り入れるのがおすすめです。
目安としては、スプーン一杯程度から始め、愛犬の様子を見ながら調整してください。もうひとつの食事としてではなく、毎日のごはんを少し豊かにする「ひとさじ」として楽しむものです。
与えるときの温度も、大切なポイントです。冷蔵庫から出したばかりの冷たい状態よりも、常温に戻したり、少し温めたりすると、香りがより引き立つことがあります。ただし、熱すぎる状態は避け、愛犬が食べやすい温度で与えてください。
大切なのは、量ではなく、愛犬が食事を楽しめる小さな変化を添えることです。
初めてトッパーを試すとき
初めてミールトッパーを取り入れる際は、いきなり多くの量を与えるのではなく、数回の食事に分けて、少しずつ慣らしていくことがおすすめです。
まずは、いつものごはんに少量を添えるところから始め、数日間、愛犬の様子を見てあげてください。食べ方や体調に気になる変化がある場合は、かかりつけの獣医に相談すると安心です。
開封後のミールトッパーは、商品の表示に従って保存し、できるだけ早く消費してください。未開封の場合は、記載された期限内に使い切るようにしてください。
愛犬にとって、ミールトッパーは特別なものではなく、毎日のごはんに添えられる小さな楽しみ。無理なく、愛犬のペースで取り入れてみてください。
習慣にする
多くの飼い主さんは、毎日の決まったタイミングでミールトッパーを取り入れることで、無理なく食事の習慣のひとつにしています。
朝食だけ、夕食だけ、あるいは毎食に少量を添えるなど、愛犬の食事スタイルに合わせて楽しむことができます。
ウミの毎日の食事
私たちも、愛犬ウミの毎回の食事にミールトッパーを添えています。
ウミの主食はフリーズドライフード。そこに、私たちが作る自家製のウェットミックスを添えています。天然の鹿肉と心臓、レバー、信州りんご、にんじん、さつまいも、ブロッコリーを使った、素材の風味を生かしたミックスです。
混ぜ合わせると、ミールトッパーに含まれる水分がフリーズドライフードをほどよく戻し、香りも一層引き立ちます。
ウミはいつも、私たちがトッパーを混ぜている間、待ちきれない様子でお座りをしています。器を置くと勢いよく食べ始め、最後には器をきれいに舐めます。
空になった器のところへ、二度、三度と戻ってくることもあります。
これまでKaruizawa Harvestを試してくださった飼い主さんからも、同じような声をいただいています。
「今まで残していたごはんを最後まで食べるようになった」
「食べ終わった器がきれいになった」
「もう終わったはずなのに、何度も器を見に戻ってくる」
そんな嬉しいお声です。
愛犬が美味しそうに食べる姿を見ることは、飼い主にとって、ささやかでありながら確かな幸せのひとつなのかもしれません。
よくある質問
ミールトッパーは食事の代わりになりますか?
いいえ。ミールトッパーは、栄養バランスの整った主食に添えて楽しむためのものです。毎日の食事をより豊かにするための「プラス」として取り入れてください。
どのくらいの頻度で与えられますか?
愛犬の食事スタイルに合わせて、毎日取り入れることもできます。朝食だけ、夕食だけ、ま
たは毎食に少量を添えるなど、ご家庭に合った方法で楽しんでください。
冷蔵保存は必要ですか?
商品によって保存方法は異なります。開封後は、パッケージに記載された方法に従って保存し、決められた期間内に使い切ることをおすすめします。未開封の場合でも、商品の表示をご確認ください。
ミールトッパーは多ければ多いほど良いのですか?
必ずしもそうではありません。ミールトッパーは、たくさん加えることよりも、いつもの食事に心地よい変化を添えることが大切です。愛犬の様子を見ながら、適量を楽しんでください。
Karuizawa Harvestが目指しているのは、単なる食事の変化ではなく、愛犬が美味しそうに食べる姿を見つめる、皆さまの喜びの時間を、ともに育むことです。
信州の森で育った鹿肉。
信州りんご。
そして、日本各地から届く大切な野菜たち。
自然の恵みを丁寧に生かした素材を、愛犬の毎日の食事へ。
いつものごはんに小さな変化を添えることで、食事の時間が、愛犬とのかけがえのないひとときになることを願っています。
参考資料
Calderón, N., White, B. L., & Seo, H.-S. (2024). Measuring palatability of pet food products. Journal of Food Science.
Bremhorst, A., Bütler, S., Würbel, H., & Riemer, S. (2018). Incentive motivation in pet dogs – preference for constant vs varied food rewards. Scientific Reports, 8, 9756.
